GSリテールとGSホームショッピング合併、流通業界で数年内に首位狙う

GSリテール(GS리테일)とGSホームショッピング(GS홈쇼핑)が合併し、超大型コマース企業が誕生する。合併後の存続法人は、GSリテール。合併比率は「1対4.22株」で、GSホームショッピングの株式1株当たり、GSリテールの新株4.22株に割り当てられる。両社の取締役会で2020年11月10日に決定した。今後、関係当局による審査と2021年5月頃に開催される予定の両社の株主総会などを経て、2021年7月までに合併を完了させる計画だ。

今回の合併の決定は、オフライン流通に強みを持つGSリテールと、オンライン・モバイルコマースに強みを持つGSホームショッピングの合併を通じて、韓国国内外の流通市場で過熱する生存競争で優位な立ち位置を確保するための先制的な措置だという。両社が持つ購買力と販売力を最大化するという点だけでなく、オフラインとオンラインビジネスで異なるコアコンピタンスを持つ両社がお互いの悩みを解決し、成長の突破口につなげるという狙いもある。

合併が実現した場合、資産9兆ウォン、年間取扱高15兆ウォン、一日の取引件数600万件に上る超大型オン・オフライン兼業の巨大流通企業が誕生することになる。GSリテールは全国1万5,000店以上の店舗網を保有、GSホームショッピングは視聴者3,000万人とも言われるTVショッピング、1,800万人以上が使用するモバイルショッピングアプリを運営している。

韓国の流通業界をみると、資産規模ではロッテショッピング(롯데쇼핑、33兆ウォン)、年間売上高ではEマート(이마트、19兆ウォン)、取引額ではネイバーショッピング/クーパン(네이버쇼핑/쿠팡、20兆~17兆ウォン)などが主力だ。GS側は合併により、数年内に資産規模、年間売上高、取引額で首位を狙えるとも試算している。

GS側は、合併に向け、2025年基準で取扱高25兆ウォンの達成を目標に掲げている。2020年見通しの15兆ウォンから年平均10%以上の成長が不可欠となる。現在2.8兆ウォン規模のモバイルコマースチャンネルの取扱高を7兆ウォンまで引き上げる計画だ。

GSリテールのホ・ヨンス(허연수)副会長は、「バリュー価値ナンバーワンというGSの価値観を共有しながら、オンラインとオフラインにおける流通市場での競争力を高めていく。これまで以上に経営環境が不確実で激しい競争が予想される時期だからこそ、合併を通じて相乗効果を狙う」と話した。

一方、GSホームショッピングのキム・ホソン(김호성)社長は、「GSホームショッピングは、創立以来25年間、TVショッピング市場の開拓、マルチメディアショッピングの普及、モバイルコマースへの転換、デジタル力の強化など時代とともに事業を柔軟に変化させてきた。変化を受け入れ革新を継続するGSホームショッピングのDNAが、合併により更に進化することになるだろう」と期待感を述べた。

(文/コリアコリア編集部)

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