コロナ禍でも高級車やSUV販売拡大で増収に、現代自の2020年7~9月期決算

現代自動車は2020年10月26日、2020年7~9月期決算を発表した。世界市場における販売台数は前年同期比9.6%減の99万7,842台となった。コロナ禍で販売減となったものの、韓国市場では消費減税の延長に伴う需要の回復に加え、GV80、G80、アバンテなどの新車販売が好調で同21.9%増の19万9,051台と堅調な伸びを示した。一方、海外市場では、中国やインドなど一部市場を除きコロナ禍の影響を依然として大きく受けており、同15.0%減の79万8,791台となった。

売上高は同2.3%増の27兆5,758億ウォン。世界販売の減少に加え、通貨ウォン高/対米ドルが進んだものの、高級車ジェネシスブランドやSUV製品の販売が好調であったため、増収となった。この他、収益拡大を図った販売拡大戦略に沿いインセンティブの低下なども売上増に貢献したという。

一方、営業損益は、前年同期に比べ6,923億ウォン減の3,138億ウォンの赤字となった。営業損益率は前年同期比2.5ポイント減のマイナス1.1%まで低下した。経常損益は3,623億ウォン、純損益は1,888億とそれぞれ赤字に転落した。コロナ禍による販売減が響いたとみられる。

現代自は今後の経営見通しについて、コロナ禍により大きく落ち込んだ市場が、徐々に回復してきているものの、冬季に向けて再び感染拡大が世界的に進んでいると指摘し、為替レートを含め先行き不透明感が残るとの見解を示した。収益確保に向け高級車やSUVなどの販売拡大により、モデルミックスの改善などを図っていく方針だ。

(文/コリアコリア編集部)

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